蒔絵とは

蒔絵(まきえ)は漆芸の技法の一つであり、漆器の飾りたい面に漆で絵や文様、文字などを描き、漆が乾かないうちに金、銀、すずなどの金属粉や色粉を蒔いて、表面に付着させ固める技法です。金を「蒔く」から蒔絵、と呼ばれるようになったそうです。
その他の漆の技法には、金属の薄板を定着させる平文(平脱ともいう)や漆器の表面に溝を掘り金銀を埋め込む沈金、アワビ貝や夜行貝などを文様の形に切透かしたものを貼り込だり埋め込みをする「螺鈿」などがあります。

平文や螺鈿が中国発祥の技法であるのに対し、蒔絵は日本独自の伝統工芸で、発祥は今から1500年前の奈良時代に確立されたとされています。

蒔絵の作業工程(iphoneケース用)

蒔絵の歴史

奈良時代には技法が完成されていたとされており、正倉院に現存する「金銀鈿荘唐大刀」(きんぎんでんかざりのからたち)、通称「末金鏤の大刀」(まっきんるのたち)が蒔絵の最初の作品とされていて、末金鏤が蒔絵の語源とも言われています。
また蒔絵は平安時代の貴族社会や武家社会のみならず、江戸期以降の裕福な商人たちの日常生活にも愛用され、特に嫁入道具には欠かせないものとされていました。

「蒔絵」は1500年もの間、進化を遂げ現在に引き継がれている、海外に類例のない日本独自の伝統的な漆芸技法とされています。

北陸地方に工房が多い理由

「弁当忘れても傘忘れるな」という言葉が金沢にあります。これは雨が多い金沢の日常をよく表している言葉です。この言葉からわかるように、北陸地方は雨が多く湿度が高いです。良質の漆の産地であるという理由の他に、この気候が、湿気が多いと乾燥する漆に最適のようで工房が多く存在している理由とのこと。本ショップも福井県の越前漆器様に製作をお願いしております。